特定技能外国人の受入れを検討している企業の方や、転職を希望する特定技能外国人の方にとって、特定技能転職手続きは非常に重要なテーマです。在留資格「特定技能」は、他の就労ビザと比較すると転職の自由度が高いことで知られています。しかし、転職時には適切な手続きを踏まなければ、在留資格を失う可能性もあります。

本記事では、特定技能外国人が転職する際の手続き、必要書類、広島出入国在留管理局での申請方法について、行政書士の視点から詳しく解説いたします。

目次 [ close ]
  1. 特定技能外国人は転職できる?基本ルールを解説
    1. 特定技能1号における転職の自由度
    2. 転職できる条件とは
  2. 特定技能転職手続きの流れ【ステップ解説】
    1. ステップ1:現在の会社との雇用契約終了
    2. ステップ2:転職先企業との雇用契約締結
    3. ステップ3:所属機関に関する届出(14日以内)
    4. ステップ4:在留資格変更許可申請
    5. ステップ5:特定技能雇用契約に係る届出(受入れ企業側)
  3. 広島出入国在留管理局での申請方法
    1. 広島出入国在留管理局の基本情報
    2. 出張所での申請も可能
  4. 特定技能転職時の必要書類一覧
    1. 在留資格変更許可申請の必要書類
    2. 所属機関に関する届出の必要書類
    3. 特定技能雇用契約に係る届出の必要書類
  5. 特定技能転職時の注意点とよくある失敗
    1. 注意点1:14日以内の届出期限を厳守する
    2. 注意点2:在留期間の残存期間に注意
    3. 注意点3:分野が異なる転職は要注意
    4. 注意点4:転職先企業の受入れ体制確認
    5. よくある失敗例
  6. 特定技能転職の審査期間と許可率
    1. 審査で重視されるポイント
  7. 登録支援機関の役割と転職サポート
    1. 転職時の登録支援機関の変更
    2. 登録支援機関が行う転職サポート
  8. 電子届出システムの活用
    1. 電子届出システムのメリット
    2. 電子届出システムの注意点
  9. 特定技能2号への移行と転職
    1. 特定技能2号取得後の転職
    2. 特定技能2号のメリット
  10. 転職後の定期届出について
    1. 定期届出の頻度と期限
    2. 定期届出の内容
  11. 行政書士による特定技能転職サポート
    1. 行政書士が提供するサービス
    2. 行政書士に依頼するメリット
  12. まとめ:特定技能転職手続きは計画的に進めましょう
  13. 無料相談のご案内

特定技能外国人は転職できる?基本ルールを解説

結論から申し上げると、特定技能外国人は一定の条件を満たせば転職が可能です。

そのため、技能実習生と比較して柔軟な人材活用が期待できる制度として注目されています。

特定技能1号における転職の自由度

特定技能1号の在留資格を持つ外国人は、同じ分野内であれば転職できる可能性があります。

ただし、単に退職して次の会社に入社するだけでは不十分です。

また、出入国在留管理庁への適切な届出と在留資格変更許可申請が必須となります。

転職できる条件とは

特定技能外国人が転職する際には、以下の条件を満たす必要があると考えられます。

  • 現在の在留資格「特定技能」が有効期間内であること
  • 転職先の企業と特定技能雇用契約を締結すること
  • 転職先の業務が現在と同一の特定産業分野であること
  • 転職先企業が特定技能外国人の受入れ要件を満たしていること
  • 在留資格変更許可申請が承認されること

特に重要なのは、「同一分野内での転職」という点です。例えば、飲食料品製造業の特定技能から外食業の特定技能へ転職する場合、分野が異なるため新たな試験合格等が求められるケースが増えています。

就労ビザについて詳しくはこちら

特定技能転職手続きの流れ【ステップ解説】

特定技能外国人が書類を確認している写真

特定技能外国人の転職手続きは、複数のステップを経て進められます。そのため、計画的に進めることが重要です。

ステップ1:現在の会社との雇用契約終了

まず、現在雇用されている会社との雇用契約を終了させます。

この際、円満退職を心がけることが望ましいでしょう。

なお、退職時には以下の点に注意が必要です。

  • 雇用契約書に記載された退職手続きを遵守する
  • 退職日を明確にする
  • 退職証明書を受け取る

ステップ2:転職先企業との雇用契約締結

次に、転職先の企業と特定技能雇用契約を締結します。

この契約では、報酬額、業務内容、労働時間などが日本人と同等以上であることが求められる傾向があります。

また、転職先企業は特定技能外国人を受け入れるための要件を満たしている必要があります。

ステップ3:所属機関に関する届出(14日以内)

雇用契約が終了した日から14日以内に、特定技能外国人本人が出入国在留管理局に「所属機関に関する届出」を提出する必要があります。

この届出を怠ると、在留資格取消しの対象となる可能性があるため、期限厳守が求められます。

ステップ4:在留資格変更許可申請

転職先が決まったら、在留資格変更許可申請を行います。

これは「特定技能」から「特定技能」への変更申請となりますが、所属機関(勤務先)が変わるため必須の手続きです。

そのため、申請には転職先企業に関する詳細な書類提出が必要となるケースが増えています。

ステップ5:特定技能雇用契約に係る届出(受入れ企業側)

転職先の企業は、特定技能外国人と雇用契約を締結した日から14日以内に「特定技能雇用契約に係る届出」を提出する必要があります。

この届出は、受入れ企業の本店所在地を管轄する出入国在留管理局に提出します。

広島県内の企業であれば、広島出入国在留管理局への提出が基本となります。

広島出入国在留管理局での申請方法

広島県で特定技能転職手続きを行う場合、広島出入国在留管理局が窓口となります。

ここでは、広島での具体的な申請方法についてご説明します。

広島出入国在留管理局の基本情報

項目内容
所在地広島県広島市中区上八丁堀2-31 広島法務総合庁舎内
管轄区域鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県
窓口受付時間9時~16時(土・日曜日、休日を除く)
アクセス広島電鉄白島線 縮景園前駅より徒歩3分
電話番号(就労・永住審査部門)082-221-4412

広島出入国在留管理局は中国地方全域を管轄しており、広島県内だけでなく岡山県や山口県などの企業も管轄範囲に含まれます。

出張所での申請も可能

広島県内には、福山出張所も設置されています。

福山出張所の基本情報は以下の通りです。

項目内容
所在地広島県福山市東桜町1番21号 エストパルク8F
管轄区域広島県、岡山県
窓口受付時間9時~12時、13時~16時(土・日曜日、休日を除く)
アクセスJR福山駅南口より徒歩5分
電話番号084-973-8090

福山市周辺にお住まいの方や、福山市に事業所がある企業は福山出張所での申請も検討できます。

広島出入国在留管理局の公式サイト

特定技能転職時の必要書類一覧

特定技能転職手続きでは、多くの書類が必要となります。そのため、事前に準備しておくことが重要です。

在留資格変更許可申請の必要書類

在留資格変更許可申請では、以下の書類が求められることが一般的です。

書類名備考
在留資格変更許可申請書指定の様式を使用
写真1葉縦4cm×横3cm、申請前3か月以内撮影
パスポート原本提示
在留カード原本提示
特定技能雇用契約書の写し転職先企業との契約書
特定技能外国人の報酬に関する説明書参考様式使用
事前ガイダンスの確認書参考様式使用
支援計画書参考様式使用
転職先企業の登記事項証明書発行後3か月以内
転職先企業の決算書類直近年度分
労働保険料納付証明書転職先企業
社会保険料納付証明書転職先企業
前職の退職証明書退職日が明記されたもの

上記以外にも、分野別の要件に応じた書類提出が求められるケースが増えています。

所属機関に関する届出の必要書類

特定技能外国人本人が提出する「所属機関に関する届出」では、以下の書類が必要です。

  • 所属機関に関する届出書
  • 契約終了を証する文書(退職証明書等)

この届出は、契約終了日から14日以内に提出しなければなりません。

特定技能雇用契約に係る届出の必要書類

転職先企業が提出する届出では、以下の書類が求められる傾向があります。

  • 特定技能雇用契約に係る届出書(参考様式第3-2号)
  • 特定技能雇用契約書の写し
  • 雇用条件書の写し
  • 支援計画書

届出は雇用契約締結日から14日以内に提出する必要があります。

出入国在留管理庁の届出に関する公式ページ

特定技能転職時の注意点とよくある失敗

特定技能転職手続きでは、いくつかの注意点があります。ここでは、実務上よく見られる失敗例をご紹介します。

注意点1:14日以内の届出期限を厳守する

所属機関に関する届出や特定技能雇用契約に係る届出は、事由発生日から14日以内に提出しなければなりません。

この期限を過ぎると、在留資格取消しの対象となる可能性があります。

そのため、転職が決まったら速やかに手続きを開始することが重要です。

注意点2:在留期間の残存期間に注意

在留期間の残りが少ない状態で転職すると、在留資格変更許可申請と在留期間更新許可申請を同時に行う必要が生じる場合があります。

在留期間が3か月未満の場合は、特に慎重に手続きを進めることが求められます。

注意点3:分野が異なる転職は要注意

特定技能の分野が異なる場合、新たに試験に合格するか、技能実習2号を修了している必要があると考えられます。

例えば、「介護」分野から「建設」分野への転職は、分野が異なるため追加の要件を満たす必要があります。

注意点4:転職先企業の受入れ体制確認

転職先企業が特定技能外国人を受け入れる体制を整えているかを確認することが重要です。

具体的には、以下の点が総合的に確認される傾向があります。

  • 特定技能協議会への加入手続き
  • 支援計画の作成(自社支援の場合)
  • 登録支援機関との委託契約(委託する場合)
  • 労働保険・社会保険への加入
  • 法令遵守状況

これらの要件を満たさない企業では、在留資格変更許可が下りない可能性があります。

よくある失敗例

実務上、以下のような失敗が散見されます。

  • 退職後に転職先が決まらず、在留資格取消しのリスクが高まる
  • 届出期限を過ぎてしまい、在留資格に影響が出る
  • 必要書類の不備により審査が長期化する
  • 転職先企業の受入れ体制が不十分で許可が下りない

こうした失敗を防ぐためには、専門家のサポートを受けることも一つの方法です。

特定技能転職の審査期間と許可率

特定技能転職手続きにおける在留資格変更許可申請の審査期間は、通常1か月から3か月程度と考えられます。

ただし、書類の不備がある場合や追加資料の提出が求められた場合は、さらに時間がかかる可能性があります。

また、審査期間中は原則として就労できないため、生活費の確保なども事前に検討しておく必要があります。

審査で重視されるポイント

審査では、以下のポイントが重視される傾向があります。

  • 転職先企業の経営状況と安定性
  • 報酬が日本人と同等以上であること
  • 業務内容が特定技能の基準に適合していること
  • 支援体制が適切に整備されていること
  • 過去の法令違反の有無

これらの要件を満たしていることを、提出書類で明確に示すことが重要です。

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登録支援機関の役割と転職サポート

特定技能転職手続きにおいて、登録支援機関の役割は非常に重要です。

登録支援機関は、特定技能外国人の支援計画を実施し、円滑な在留をサポートする機関です。

転職時の登録支援機関の変更

転職に伴い、登録支援機関が変更となるケースがあります。

前職の企業が契約していた登録支援機関と、転職先企業が契約する登録支援機関が異なる場合は、支援の引継ぎが必要です。

そのため、スムーズな移行のために、両機関と転職先企業が連携することが求められます。

登録支援機関が行う転職サポート

登録支援機関は、特定技能外国人の転職に際して以下のサポートを提供することがあります。

  • 転職先企業の紹介
  • 在留資格変更許可申請の書類作成支援
  • 届出手続きのサポート
  • 転職先企業との雇用条件交渉のサポート
  • 生活相談や住居の確保

登録支援機関のサポートを受けることで、転職手続きがよりスムーズに進む可能性があります。

電子届出システムの活用

出入国在留管理庁では、特定技能に関する届出を電子的に行うことができる「電子届出システム」を提供しています。

このシステムを利用することで、窓口に出向くことなく届出が可能となります。

電子届出システムのメリット

  • 24時間365日、いつでも届出が可能
  • 窓口に行く時間と交通費を節約できる
  • 届出の履歴を電子的に管理できる
  • 書類の郵送が不要

電子届出システムを利用するには、事前の登録が必要です。

登録手続きや利用方法については、出入国在留管理庁の公式サイトで確認できます。

電子届出システムの注意点

ただし、在留資格変更許可申請は電子届出システムでは行えないため、窓口での申請または郵送が必要です。

また、システムの利用には一定のITリテラシーが求められるため、不慣れな方は行政書士等の専門家にサポートを依頼することも検討できます。

特定技能2号への移行と転職

令和5年以降、特定技能2号の対象分野が拡大されました。

特定技能2号を取得すると、在留期間の更新回数に制限がなくなり、家族の帯同も可能となります。

特定技能2号取得後の転職

特定技能2号の在留資格を持つ外国人も、特定技能1号と同様に転職が可能です。

転職時の手続きも基本的には特定技能1号と同様ですが、より高度な技能が求められるため、業務内容の適合性が厳格に審査される傾向があります。

また、特定技能2号の試験に合格している必要があるため、分野を変更する転職は原則として困難です。

特定技能2号のメリット

  • 在留期間の更新制限がない
  • 配偶者や子の帯同が可能
  • 将来的な永住許可申請につながる

特定技能2号を視野に入れたキャリアプランを立てることも、長期的な視点では重要と考えられます。

永住許可申請について詳しくはこちら

転職後の定期届出について

特定技能外国人を受け入れている企業は、定期的に受入れ状況や支援実施状況を出入国在留管理庁に届け出る必要があります。

定期届出の頻度と期限

令和7年(2025年)1月から、定期届出の頻度が変更されました。

令和7年1月1日から3月31日までを対象期間とした届出は、令和7年4月15日までに提出する必要があります。

その後、対象年の4月1日から翌年3月31日までのものを翌年5月31日までに提出する形式に移行される見込みです。

定期届出の内容

定期届出では、以下の内容を報告する必要があります。

  • 特定技能外国人の受入れ状況
  • 特定技能外国人の活動状況
  • 支援計画の実施状況
  • 報酬の支払い状況

定期届出を怠ると、新たな特定技能外国人を受け入れることができなくなる可能性があるため、注意が必要です。

行政書士による特定技能転職サポート

特定技能転職手続きは、複雑で専門的な知識が求められます。そのため、行政書士のサポートを受けることで、スムーズな転職が実現できる可能性が高まります。

行政書士が提供するサービス

入管業務に精通した行政書士は、以下のようなサービスを提供します。

  • 在留資格変更許可申請書類の作成・代行
  • 各種届出書類の作成・提出代行
  • 転職先企業の受入れ体制構築サポート
  • 支援計画の作成支援
  • 出入国在留管理局との折衝
  • 追加資料提出時の対応

特に、書類の不備により審査が長期化するリスクを軽減できることは、大きなメリットと言えます。

行政書士に依頼するメリット

  • 正確な書類作成により許可率が向上する可能性がある
  • 手続きの時間と労力を削減できる
  • 最新の法改正情報に基づいた適切な対応が可能
  • 不許可リスクを事前に把握し、対策を講じることができる

広島県内で特定技能転職手続きをお考えの企業様や外国人の方は、入管業務に特化した行政書士にご相談されることをお勧めします。

まとめ:特定技能転職手続きは計画的に進めましょう

特定技能外国人の転職は、適切な手続きを踏めば可能です。

しかし、14日以内の届出期限や在留資格変更許可申請など、複数の手続きが必要となるため、計画的に進めることが重要です。

特に、以下の点に注意しながら手続きを進めることをお勧めします。

  • 届出期限を厳守する
  • 必要書類を事前に準備する
  • 転職先企業の受入れ体制を確認する
  • 分野が同一であることを確認する
  • 在留期間の残存期間に注意する

広島出入国在留管理局管轄内での特定技能転職手続きについて、ご不明な点やお困りのことがございましたら、入管業務に精通した行政書士にご相談ください。

当事務所では、特定技能を含む在留資格申請のサポートを専門的に行っております。書類作成から申請代行まで、トータルでサポートいたしますので、お気軽にお問い合わせください。

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