風俗1号営業と深夜酒類飲食店営業の違いとは

バーカウンターのイメージ写真

キャバクラやスナック、バーなどの夜のお店を開業する際、必ず立ちはだかるのが「風俗営業1号許可」と「深夜酒類提供飲食店営業届出」の違いです。「許可と届出、どっちが必要なの?」とご相談を受けることが非常に多い分野でもあります。

両者は似ているようで、根拠法・手続き・営業時間・接待の可否など、すべてにおいて大きく異なります。本記事では、行政書士の視点から両者の違いをわかりやすく解説します。

そもそも風俗1号営業とは

風俗1号営業の定義

風俗営業1号営業とは、「客の接待をして客に飲食をさせる営業」を指します。いわゆるキャバクラ、ホストクラブ、料亭、ナイトクラブなどが該当します。

ここでいう「接待」とは、特定少数の客の前で談笑したり、お酌をしたり、デュエットをしたりといった、客の歓楽的雰囲気を醸し出す行為を意味します。詳しくは警察庁の「接待」解釈基準でも明確に示されています。

風俗1号営業は「許可」が必要

風俗1号営業を行うには、公安委員会の許可を受ける必要があります(風営法第3条)。許可なく営業すれば無許可営業となり、2年以下の懲役または200万円以下の罰金という重い罰則の対象となります。

深夜酒類提供飲食店営業とは

深夜酒類提供飲食店営業の定義

深夜酒類提供飲食店営業とは、深夜0時を超えて、主に酒類を提供する飲食店のことです。バー、居酒屋、ガールズバー(接待なし)、ショットバーなどが該当します。

ポイントは「接待をしないこと」と「主に酒類を提供すること」の2点です。ラーメン店や定食屋が深夜営業しても、これには該当しません。

深夜酒類提供飲食店営業は「届出」

こちらは許可ではなく届出制で、営業開始の10日前までに公安委員会(所轄警察署経由)に届け出る必要があります。届出制とはいえ、図面・営業方法・周辺地図など、必要書類は風俗営業許可と同等のボリュームになります。

風俗1号営業と深夜酒類飲食店営業の比較

5つのポイントで違いを整理

両者の違いを5つの観点で整理すると以下のとおりです。

手続き:1号は「許可」、深夜酒類は「届出」
接待:1号は接待OK、深夜酒類は接待禁止
営業時間:1号は原則深夜0時まで、深夜酒類は0時以降の営業が可能
営業可能地域:1号は用途地域による制限が厳しい、深夜酒類も住居系地域は不可
罰則:1号の無許可営業は2年以下の懲役、深夜酒類の無届出は50万円以下の罰金

業態選びを間違えるとどうなるか

「深夜酒類で届出したのに、実際は接待をしていた」というケースが摘発される事例は後を絶ちません。一度行政処分を受けると、5年間は風俗営業許可が取れなくなるなど、その後の事業にも大きな影響が出ます。

開業前に必ず確認すべきこと

夜のお店を開業する際は、以下の点を必ず確認しましょう。

まず用途地域です。市役所の都市計画課や国土交通省の都市計画情報で確認できます。次に店舗の構造(見通しを妨げる設備の有無、客室面積など)、そして営業形態(接待の有無)を明確にすることです。

判断に迷ったら、必ず申請前に行政書士や所轄警察署の生活安全課に相談することをおすすめします。

まとめ

風俗1号営業と深夜酒類提供飲食店営業は、「接待があるかどうか」「深夜営業をするかどうか」で明確に分かれます。手続きの種類も罰則の重さもまったく異なるため、業態に合った正しい手続きを選択することが何より重要です。

当事務所では風俗営業許可申請・深夜酒類提供飲食店営業届出のサポートを行っております。広島県内で開業をご検討の方は、お気軽にご相談ください。

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